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2018年放送のテレビアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」(全13話)を全く知らない方向けに、核心的なネタバレを避けてあらすじ・見どころを紹介していきます。
戦争孤児ヴァイオレットの凄絶な境遇
本作の世界では4年にわたる大きな戦争が繰り広げられていました。
そんな戦争地域での孤児で、軍に拾われた少女ヴァイオレット。彼女を引き受けたのが、陸軍少佐のギルベルトです。
ギルベルトは、ろくに言葉も話せなかったヴァイオレットに優しく接し、教育しました。
「ヴァイオレット。君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」
一方で、ヴァイオレットには類稀なる戦闘能力があり、それに目を付けた陸軍が彼女を少女兵として戦地に立たせると、ヴァイオレットは最前線で敵兵を殺戮していきました。
いつしかヴァイオレットは、感情を持たない武器として扱われるようになっていきました。
ヴァイオレット、強すぎやろ!笑
しかし任務遂行中、敵軍からの銃撃や砲弾によりギルベルトとヴァイオレットは重症を負ってしまいます。
動けなくなってしまったギルベルトはヴァイオレットに対して最後の言葉を投げかけます。
「生きるんだ、ヴァイオレット…君は生きて、自由になりなさい」
「心から、愛してる」
「あい…って何ですか?私、わかりません!少佐…」
これが、ヴァイオレットとギルベルトが交わした最後の言葉でした。
建物が崩落し、ヴァイオレットは意識を失います。
戦争が終結し、平和な世界が訪れる
彼女が目覚めた時、ギルベルトの姿はなく…そこは、病院のベッドの上でした。
療養生活をしているうちに戦争は終わり、平和な世界が訪れます。
ヴァイオレットの身体の傷は癒えたものの、両腕を失った彼女は義手を付けて第二の人生を歩むことになります。
ヴァイオレットを引き取りに来たのは、ギルベルトの親友ホッジンズでした。彼はギルベルトから「自分にもしものことがあったら、ヴァイオレットのことを頼む」と言われていたのです。
第二の人生は、手紙の代筆業
ホッジンズは元々陸軍中佐でしたが戦争後に退役し、郵便事業会社を創業していました。
彼はヴァイオレットを自分の郵便社で雇います。
本作の独特な世界観なのですが、依頼人が特別な手紙を書く際に利用する「自動手記人形サービス」(通称「ドール」)と呼ばれる代筆業の女性たちが郵便社に数多く在籍していました。
彼女らは、依頼人の話の中から伝えたい思いを汲み取り、情感豊かな手紙に仕上げます。
ヴァイオレットは、ギルベルト少佐がどこかで生きていることを信じつつ…そして、ギルベルトから言われた「愛してる」の意味を知りたくて、ドールの仕事を志望するのでした。
先輩ドールのカトレアさん、おっぱいデカすぎやろ笑
人の感情を理解するのに苦しむヴァイオレット
ヴァイオレットがドールを始めたての頃、郵便社にイケイケ風のお姉さんがやってきます。
彼女は、自動車会社を立ち上げた男性から交際を申し込まれたのですが、その返事をするための手紙の代筆を依頼しにきたとのことです。
「私そんな簡単な女じゃないし。尻の軽い女に見られたくないわけ。まぁ、大した男じゃないし、私には好意なんて無いけど。彼がもっと誠意を見せてくれて、本当に私を愛しているなら…。気品のある、ロマンチックな手紙をお願い。書いといて。」
その数日後。郵便社には怒り狂ったお姉さんが再訪しヴァイオレットに詰め寄ります。交際を申し込んできた男性が怒って手紙を送り返してきたというのです。
手紙の内容を読み上げるヴァイオレット。
「私には現在好意はありません。なおかつ、貴殿の誠意も愛情も不足しています。私は複雑かつ重々しい女でありますので、その点も考慮し、贈答品および資金を調達したうえ、再度の挑戦を要望します。」
「どこが間違っていたのでしょうか?」
直球すぎたんや!藤川球児ばりの火の玉ストレートや。
ま、そんな大事な手紙、「書いといて」で内容確認もせず済ます依頼人も悪いけどな。
お姉さんは泣き崩れてしまいます。
「私、彼とお付き合いしたかったの。でも彼の思いをすぐに受け入れたら、簡単に手に入る女だって思われるじゃない。もっと追いかけてほしいのが女ってもんでしょう?私だって、愛してたのよ!!」
言葉には表と裏があり、口に出したことがすべてではないのですね。
良きドールとは、言葉の中から伝えたい本当の心を掬い上げるもの。
まともに感情を持たないヴァイオレットにとって、これほど不適格な仕事はなかったのです。
成長を重ね、感情を理解していく
それでも、ヴァイオレットは仕事や日常で様々な人たちと接する中で、徐々に人の感情を理解するようになっていきます。
ある時は、お姫様の公開恋文を担当したり。
またある時は、人気劇作家の舞台脚本を執筆したり。
依頼人たちが様々な心の傷や悩みを抱えているのを、ヴァイオレットが汲み取って言葉を紡ぐことで依頼人たちの心を晴れやかなものにしていく。そして彼女も成長していくのです。
原則、1つの依頼につきアニメ1話完結形式で物語が進んでいくので、色々な依頼人たちの状況をテンポよく楽しむことができるのも本作の魅力です。
伝説の神回は第10話:母と娘の回
本作最大のハイライトは、伝説の神回と言われる第10話です。
ヴァイオレットの派遣先は、母が幼い娘アンと暮らす邸宅。
病弱な母はアンに内緒で、秘密の手紙の作成をヴァイオレットに依頼します。
見かねたアンは飛び出してきて、母を責め立てます。
「私はいつまでお母さんと一緒にいられるの?これからずっと一人になるなら、手紙なんか書かないで今私と一緒にいて!」
アンはどうにもならない状況を理解しつつも、母を困らせた自分が嫌になってしまいます。
そんなアンを諭すヴァイオレット。
「お嬢様の時間を私が消費していることには意味があります。どうかお母さまに対してお怒りにならないでください」
さて、内緒の手紙とは何だったのでしょうか?
ぜひ、本作をご覧ください。
忙しい人は、第10話だけでも見て下さい!
京都アニメーションが贈る以下PV(1分40秒)で繊細な表現や最高の映像美をご堪能くださいね。
2020年9月公開の劇場版は、史上最高級の感動巨編
2020年9月18日、「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が公開されました。
早速私も観てきましたが、期待を遥かに超えるほど心揺さぶられるお話でした。決して大げさではなく、私がこれまで観てきた作品の中でも最高のものでした。
映画開始5分で涙腺がやられ、その後2時間にわたり涙を拭うことに必死でしたので、観に行かれる方はハンカチ・ティッシュをお忘れなきようお勧めします。
映画冒頭でハッと驚かされ、この演出はズルい!反則だ!やりやがったな、京アニ!…なのに涙が止まらない。
そんな衝撃を受けました。
以下の予告編(2分34秒)をご覧の上、ぜひ映画館に足を運んでくださいね。
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ご覧いただきありがとうございました。